【穏やかな日々】〜フィールドバレエ「ドンキホーテ」@清里・萌木の村

どう生きるか?

またお金儲けの戦争が始まりそうだ。
それでも私は穏やかに過ごす。

………………………
久しぶりのフィールドバレエ。
ニーナ・アナニアシヴィリの秘蔵っ子、ジョージア国立バレエのソリストダンサー、ニノ・サマダシヴィリが初日のゲストと聞いては行かないではいられない。
野外劇場だから、本物の森の中。
流れる音楽とともに蜩がカナカナカナ…と鳴く。
2幕、ドルネシア姫と森の妖精が踊るシーンは野外ならではの幻想的な美しさ。
3幕の前には、なんと本物の打ち上げ花火がドドーンと上がって、
主人公バジルとキトリの結婚式に華を添え、
アクロバティックで美しく、観客の期待と心配が高まるグランパドドゥ。
森の中の舞台を照らす強い照明にどんどん集まってくる蛾や、
夏でも野外にはつきものの夜露。
バレエダンサーにはリスクでしかない舞台だが、それでも名だたるダンサーと多くの観客が集まるフィールドバレエの魅力は、行ってみなければわからない。
あっという間の2時間半。
真っ暗闇の道を、宿まで懐中電灯で照らしながら、
「楽しかったね…」
それ以上言葉が出ない。
昼間は自転車が3年ぶり!というJKと、オンライン仕事ですっかり身体の鈍った私とで、汗だくでペダルを漕ぎ、
木々や草の緑と、
空の青と、
雲の白しかない夏休みを堪能した。
その気持ち良い疲れと、
観たばかりのバレエの余韻とで、
2人ともただ黙って暗闇を歩く。
静かな幸せ。

………………………
この2年で世界も、私のあらゆる認識も、ガラリと変わった。
この先も世界は変わり続けるだろう。
でも、世の中がどう変わろうと、
私はこれからも変わらず生きる。
美しいものに満ちた穏やかで幸せな日々を大切に。
闘わないのではない。
それが私の闘い方なのだ。

いやもう闘わない。私の世界で生きると決めたから。

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