エルトン・ジョンではなく、エリー・ゴールドウィンの♪Your song♪にのって、樋口新葉選手が氷上をすべる。ライオンキングですべるフリーも力強く、彼女らしくて好きだが、このYour songのSPもとても魅力的だ。最後のストレートラインステップで曲のサビがきて、♪How wonderful life is while you’re in the world〜♪が流れるラスト。
五輪は貴族のもので、どこまで行ってもお金儲けだとわかっていても、普通の人と同じように、翻弄され悩んでいても、アスリートは、自分の人生はここで貫くしかない、恩に報いるしかない、勇気づけるしかないと思って、あそこに立っている。だからアスリートが「みんなのおかげで、おかげで…」と感謝ばかりを口にするのがツラい。
でも、オリンピックとは規模が違いすぎるけど大切な、小さな発表の舞台を、若者が次々と奪われてきたことは事実で、情熱をどこに傾けてよいかわからず、鬱っぽい若者がどんどん増えていることも心が痛む。モノを教える学校というところが非科学的な姿を見せ続け、若者が尊敬したかったはずの偉い人がトンチンカンなことを言い続けるこの恥ずかしい事態を、私も含めた大人は、どう収拾させたらいいのだろう。
若者たちは、翻弄され、傷付き、目標とすべきものを奪われ、戻ることも進むことも出来ずに、途方に暮れている。それでもなんとか立ちあがろうと、なんとか潰れないで生き抜こうとしている。それがわからぬ大人の鈍感さ。
けれど、私は若者の力を信じている。押し付けられたものなど受け入れず、権威など見向きもせず、必ず、自分たちで、新しいものを選び取って、彼らは新しい時代を作り直せると。そして、真実を知る勇気を持ち、嫌われる勇気を持ち、他国や他人に翻弄されずに生きる道を見出し、若者を支える大人が増えると信じたい。
お誕生日にメッセージを下さった皆さま、ありがとうございます。
いつも支えて下さる皆さまへ、我が娘へこの歌Your song♪を。感謝を込めて。
♪How wonderful life is while you’re in the world♪ あなたが今この世界にいるなんて、なんて素晴らしい人生だろう!