【我が家のJK社長】

子育て

子供が通う学校では、起業体験プログラムをやっています。高等部1・2年生が毎年文化祭を通じて取り組む学習プログラムです。

クラス単位で「株式会社」として「起業」し、
実際に社会で活躍する企業や個人の皆様の協力を得て、行われます。
入学させてから、毎年保護者として、夏前のプレゼンと、実際の文化祭、翌日の株主総会で、高校生とは思えない行動力と発想を楽しみにしてきました。
各クラスが「株式会社」を設立する際には、会社設立の理念や社会貢献性なども問われます。
★事業計画の提出
→★会社の登記(校内)
→★会社の理念や損益についてのプレゼンテーション
→★文化祭当日の販売
→★株主総会を開催して会社を解散
という流れの中、進むわけですが、今年(2020)の4月。子供がうっかり(いや有難いことに笑)社長になったのでした。 というわけで、その日からうちには起業している人が2人になり、なんだか騒々しくなりました
赤字になって、株主総会で「私の力が足りず」と涙する社長や、配当金をたくさん出して胸を張る社長(もちろん15歳〜17歳)を今まで見てきました。
社長に立候補してみようかなと子供が言ったとき、コロナの年に、そんな重責が担えるのか?と一瞬思いましたが、反対しませんでした。
アフターコロナ時代(この言葉は10月現在の今、あまり言わなくなった)を生きる娘にとって、それは勉強より大事な体験だと思ったからです。
オンライン化に日々大苦戦の母親をよそに、ひた走る子供を数か月見守ることにしたのでした。

4月。我が家のJKが社長になり、企業理念設定後の企画書提出から、会社の活動が始まる。
5月。東北のある会社が、扱う商品の卸会社として協力してくれることになる。
プレゼンして出資金を獲得。IRレポート作成。
6月。設立登記。
7月。コロナ禍で文化祭が縮小開催になり、事業計画書修正。
8月。商品を使うモニター班、スライド作成班、専門家にインタビューしてまとめるインタビュー班、商品のデザイン班、会計、マネージャー、取締役や社員一丸となって、当日運営の準備。
社内の人間関係もいろいろありながら、いよいよ9月の連休に文化祭を迎え、無事、2日間で商品を完売しました!(文化祭中止の学校もある中、縮小でもできたことには感謝)
翌日が株主総会のため、貸借対照表をすぐに作成、無事監査を終え、出資金の2倍の配当を出して、解散。
我が家のJK社長は、無事、任務を終了しました!!
コロナによる縮小文化祭で、時間や人数にかなりの制限がかかり、
在庫が残ったらかわいそうだと親バカな考えから、たくさん買ってあげようと意気込んで行ったのに、思いのほかの売れ行きで1人一個しか売って貰えず。
ガッカリするような嬉しいような…。
それにしても。
右も左もわからない16歳のJK達が、協力企業を探し出し、交渉して、ある程度のオリジナル商品を作りあげ、
専門家に交渉して果敢にインタビューし、売りさばいて配当を出す。
私の時代には考えられないことでした。
パッケージのデザインも、販売時のお揃いのTシャツも、クラスで公募すると瞬く間にデザインが集まり、投票して決定。スライドを作れる人や商品を使った料理を作れる人と募集すると、これまた数人すぐに集まる。
SlackやLINE、Google form にzoomを使いこなす会社運営も、私の時代には考えられなかったことです。
マネージャー、会計、広報、すべてのクラスメイトが、自分の能力を出し惜しみすることなく、物事の進捗状況を皆が理解している理想の会社だったようで、その優秀なクラスメイトのおかげで、わが子は無事社長を務められたのでした。能力も器も十分とは言えなかったはずですが、周囲に恵まれたことに感謝しなければと本人も感じたようでした。どのJKにも部活動があり、宿題もテストもある中、同じ目標に向かう喜びを感じていることをうらやましく思ったりしました。

他人との距離の取り方、
仕事の任せ方、
公正であること、
ユーモアを忘れないこと、
企業や専門家への礼儀、
会計の重要性、
感謝。
社会の仕組みとともに、
少しでもリーダーシップを学べていたらいいなと願います。そしてさらに、「雇われない生き方」のさわりだけでも学ばせて頂けて、この先の激動の時代を生き抜く糧になったのではと信じます。


我が家の他企業を応援しながらの数ヶ月。
時には励まし、時には一緒に悩みながら、
同時に、私は、
子供達の青春を奪うpandemicらしきものが、なぜ今なのか?
歴史、政治、経済を全て学び直しました。それは、オセロのようにパタパタと私の価値観を変え、たまに生きる気力を根こそぎ奪われそうな時もあるほどでした。感染症を理解するためになぜ旧約聖書や日本史を読み直さなければならないのか?と思いながら。

新しい時代が始まりそうです。
利権と恫喝と虐待に満ちた世界から抜け出せるのかどうか。
もし、ここからの数年を生き延びられたら、自分が何の為に生まれてきたのかを決して忘れることなく、新しい時代を生きていこうと、
JK社長に鼓舞された秋の日でした。

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